こんにちは!コタローです。
(@kotaro_kaigo_v)
2021年8月に発売された、「ヘルプマン!」に学ぶ介護過程を読みました。
この本は、介護漫画ヘルプマン!の第2巻【在宅痴呆介護編】が題材となっております。
認知症を抱える義父を在宅介護で支えているご家族の事例を交えながら、介護過程の展開を学ぶことができる構成となっています。
個人的な感想ですが、事例のイメージがしやすく、介護過程の展開(アセスメント〜評価まで)が分かりやすくまとめられていると感じました。
介護現場での実務にもつながるため、介護過程をはじめて学ばれる方にもオススメのテキストだと思います。
「ヘルプマン!」に学ぶ介護過程のココがオススメ!
この内容を深掘りしていきます!
ページ数がちょうど良い読みやすさ
全165ページの構成となっており、104ページ以降はヘルプマン!の漫画となっております。
あまり長いテキストだと、途中で諦めてしまうこともありますが、この長さであれば一気読みできます。
本文の内容も分かりやすい表現で記載されており、読み進めるのが楽しく感じさせてくれます。
介護過程の研修テキストとして有用
介護過程の展開を詳しく分かりやすく解説してくれています。
そのため、新人の介護職さんが入社した際にはこのテキストを活用し、事例に基づいたシミュレーションを行うことで、アセスメントの着眼点や介護計画の立て方などを学んでもらうことができます。
自分がアセスメントする立場だったらこうする!ここはどうなんだろう…など考えながら進められるのも楽しさのひとつですね。
介護過程の展開をイメージしやすい
- アセスメント
- 介護計画の立案
- 介護の実施
- 評価
介護過程はこの4つのプロセスから構成されており、1〜4のサイクルを回していくことで目的と根拠を持った介護実践につながっていきます。
この4つのプロセスを詳しく事例(漫画ヘルプマン!)を交えながら学ぶことができます。
根拠に基づいた介護の必要性を学べる
介護技術や利用者様の状態変化を察知するスキルは、ベテラン介護士であればあるほどコツや勘などに頼りがちです。
なぜその介助が必要なのか?を根拠づけした援助をすることが介護の専門性として求められています。
コツや勘などの経験則だけでは、なんとなく介護をしているなどの抽象的な援助しか行えません。
このテキストでは、介護過程の展開を学び、実践していくことで言語化された援助を他職種間で円滑に行うことができます。
アセスメント力が鍛えられる
このテキストでは、アセスメントについて利用者様の生活全体をイメージしやすく、多職種で共有できるICF(国際生活機能分類)の視点から考えられています。
身体状況や疾患だけに目を向けるのではなく、その方の環境因子や個人因子も網羅することで、生活の質の向上を図ることができます。
もう少しICFを詳しく勉強されたい方には、上田敏さん著の「ICF(国際生活機能分類)の理解と活用―人が「生きること」「生きることの困難(障害)」をどうとらえるか (KSブックレット)」がオススメです。
さまざまなテキストを読み漁りましたが、この本がいちばん理解がしやすかったです。
ICFのポイントを分かりやすく、かつコンパクトに解説してくれている本になります。わずか70ページの構成となっていますが、内容満載です。
「ヘルプマン!」に学ぶ介護過程の読み方を考える
この本は、巻末に「ヘルプマン!」の漫画(第2巻11話〜13話)が収録されております。
私は、はじめに本書の43ページまで読み込んでから巻末の漫画「ヘルプマン!」(事例編)をみて学習を進めていきました。
52ページにも事例の概要が記載されていますので、「漫画」と「事例の概要」をあわせて読むとイメージが湧きやすいです。
45ページ〜52ページには、「アセスメント表」・「ICFを活用した情報収集シート」・「介護計画書」の書式が付録されており、漫画と事例の概要を読みながら事例を進めていくことができます。
事例の概要の後ページから、アセスメントから評価までの解説がはじまります。
まずは、自分でアセスメントから介護計画を立ててみるのもよし、解説を読みながら組み立ていくこともできます。
書式はコピーして他の事例検討でも活用できそうですね。
まとめ
介護過程のテキストはたくさんありますが、この「ヘルプマン!」に学ぶ介護過程は、介護の実務に即したものであると感じました。
リアリティのある事例やアセスメントから評価までを詳しく分かりやすい表現がされており、介護過程の初学者や新人育成の際に活用する参考書としてオススメの1冊となっております。
また、久しぶりに「ヘルプマン!」を読み直してみたくなりました。
漫画自体もすごくリアリティのある介護現場のお話が満載なので、こちらもオススメです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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