お疲れさまです!コタローです(@kotaro_kaigo_v)
訪問介護のお仕事では、新規サービスの相談依頼を受ける機会も多いと思います。
慣れている方であれば適切に必要項目を聞き取り、ヘルパーさんへの仕事依頼や調整を行うことができますが、まだあまり訪問介護の業務に慣れていない方には「不安な業務」でもあると思います。
今回は、新規サービスの相談依頼を受けたときに、どのような項目を聞き取り確認しておくべきか?新規相談を受けた後どのような流れで援助が開始になるかを解説させていただきます。
新規の相談依頼が来たら確認しておきたい項目とは?
相談依頼は、「電話」で受付をすることがほとんどです。FAXなどで来ることもありますが、稀だと思います。
文字にすると、こんなに聞くの!?と思われますが、話しながらだとそこまで時間はかかりません。
相談依頼者の事業所名と氏名
似たような事業所名や大手だと◯◯支店など複数店舗も存在するので、氏名や折り返しの連絡先も控えておくとなお良いです。
忙しくて、焦っていたりすると事業所名や依頼者の名前を控え忘れてしまうこともあるので要注意です。
介護度の有無
要介護度や総合事業の認定を受けているのかを確認します。
依頼者がケアマネジャーさんであれば、認定がおりているのかを確認することができますが、ご本人やそのご家族ですと介護認定を受けているのか把握できていないことが多いです。
その場合は、最寄りの地域包括支援センターに連絡をするように促をします。
援助の内容
訪問介護では、「身体介護」か「生活援助」の分類に分かれます。
援助内容を確認することで、本来、身体介護の分類になるものを生活援助として依頼されたりすることもあるので確認をしておきましょう。
もうひとつ、大切なことは援助目標も併せて確認しましょう。
ご本人の自立した生活の援助をすることが最大の目的となりますので、日常家事でもどの程度の援助が必要で、ご本人ができるところどういったことなのかを確認しておく必要があります。
また、身体介護・生活援助のどちらにも分類されない場合は「自費サービス」の提案も視野に入れておきます。適切な援助内容でなければ、のちのち指導の対象にもなりかねません。
身体状況(既往歴)
どの程度の介助が必要か?抱えている疾患を確認します。
大柄な方の介助であったり、脳梗塞の後遺症で片マヒがある等といった身体状況や既往歴を把握しておきましょう。
所属しているヘルパーさんの中で対応できるケースなのか見極めが必要です。
感染症の有無
援助時に、感染対策が必要な方なのかを確認します。必要であれば、防護用品を準備し感染対策を行います。
結構、聞き漏らしが多い項目でもありますので、利用者様やヘルパーさん、ご自身を守るためでもありますのでよく確認しておきたい項目です。
介護状況の確認(特別な環境)
認知症を抱えており一人歩きや物盗られ妄想がある等といったことから、介護者から虐待を受けているなどの特別な環境を確認しておきましょう。
また、ご本人に病状のことをまだ詳しく伝えていなこともあります。慎重に援助を行う必要もありますので、確認しておきましょう。
希望曜日と時間
援助の希望がある曜日と時間を確認しましょう。
デイサービスやリハビリを行なっていることなどもありますので、日時が被らないよう確認します。
また、午前中は寝ているとが多いといったことから、買物は午後からにしてほしいなど、その方の生活スタイルの把握も必要です。
援助開始日
いつから援助を開始となるのかを確認します。
ヘルパーさんの調整や手配をいつまでにしなければならないのかを把握することや担当者会議の日程なども確認できるとよいです。
援助を行う住所
実際に援助をおこなう場所ですが、まだ新規依頼の相談の段階なので、大まかな場所(住所)を確認します。
〇〇町や◯◯スーパーの近くなど、大まかな住所を確認します。
個人情報には留意しましょう。
負担割合
介護保険利用料の負担割合を確認します。
1割〜3割もしくは、生活保護を受けているかの確認をします。事前に確認をしておくことで契約時などの説明をスムーズに進めることができます。
男女ヘルパーの希望
基本的に同性介護を行うことになりますが、同性が苦手といった場合もありますので確認しておくとトラブル回避にもなります。
慣れないうちは焦らず必要項目をしっかりと聞き取りをしておきましょう。
最低限の項目を押さえておけば、ヘルパーさんへの仕事依頼や事業所内での情報共有も容易になります。
新規依頼を受けたあとに「実は困難ケース」と発覚したり、援助内容が依頼時と全く違かったりなど、「言った言わない」の問題も起きかねないので新規相談の受付時は漏れなく聞き取ることをおすすめします。
どこから新規サービスの相談依頼がくるの?
新規サービスの相談依頼は、主に居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)からきます。
「介護保険」のサービスでは、ケアマネジャーさんからの依頼が圧倒的に多く、「総合支援法(障害福祉サービス)」では、ご本人・ご家族・医療相談員・相談支援事業所とさまざまな方から相談依頼があります。
依頼が来るときは、ともに「電話」での受付をすることがほとんどです。FAXなどで来ることもありますが、稀だと思います。
新規相談受付表を作成しておく
新規サービスの相談依頼がきた場合でも焦らず対応でき、事業所の職員の誰が出ても同じ項目が聞き取れるように相談受付表を作成しておくと便利です。
受付表のは「簡易なもので分かりやすく書きやすい書式」がおすすめです。
全国ホームヘルパー協議会のサイトに掲載されている書式がとても良かったので、参考にどうぞ。
新規サービス相談依頼を受け付けた後はどうするか?
相談依頼を受けた後は事業所内での相談、ヘルパーさんの手配・調整に入ります。基本的に調整はサービス提供責任者が行います。
管理者に相談依頼を受けた項目を説明し、判断を仰ぐ。担当のサービス提供責任者を選任し調整へと入る。
管理者の承認を受けた後、ヘルパーさんの空き状況や適任者へ仕事の依頼をおこなう。
調整が完了したら依頼者へ折り返しの連絡を入れ、担当者会議の日程などを確認する。
担当者会議を行い、重要事項を説明し了承をいただけたら契約をおこないます。
援助に入る前に訪問介護計画書の作成をし、説明をします。同意をいただいたら援助が開始となります。
まとめ
新規の相談依頼は、慣れてくると要点が掴めてきますが、はじめの頃は緊張や焦りで必要項目を聞き漏らしてしまうこともありますので、「確認しておきたい項目」を見ながら進めていくと失敗なく聞き取りを行うことができます。
少しでも訪問介護の業務の参考に慣ればと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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