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吉川英治文学新人賞・高校生直木賞受賞!【オルタネート】を読んでみた

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オルタネート 加藤シゲアキ
コタロー

こんにちは。コタローです。

吉川英治文学新人賞(第42回)・高校生直木賞(第8回)を受賞した「オルタネート」を読んでみました。

この作品は、ジャニーズの人気グループNEWSの加藤シゲアキさんの著書になります。

本のジャンルとしては、「高校生の青春群青劇」となり3人の高校生が主役です。

この物語には高校生限定で利用できる「オルタネート」というマッチングアプリが大きく関わりを持っています。

このオルタネートが、物語のはじまりから終わりまでを見事につなげ、3人の高校生がそれぞれの悩みや問題を乗り越えて成長をしていく姿を描いたお話になります」。

私は、はじめて加藤シゲアキさんの本を手に取ったのですが、テンポよく進む物語と終盤の疾走感ある展開にページをめくる手が止まらないのを実感しました。

次のページでは、どんな展開になっているのか?ハッピーエンドで終わるのか…?なんて考えながら読み進めていました。

吉川英治文学新人賞・高校生直木賞を受賞されたこと自体がすごいことですが、この他にも数々の賞の候補に選ばれています。

  • 2021年 本屋大賞ノミネート
  • 2020年下半期 第164回の直木賞ノミネート

小説新潮二〇二〇年一月号より連載が開始し、発売と同時に売り切れ店が続出するほど人気があり発売後、四日で重版が決定したようです。ちなみに、小説新潮が重版をするのは六十三年来の異例だったようです。

書籍化されたのが、2020年11月19日発売で、2021年5月30日現在では、「17万部」を突破しました!

\【第42回】吉川英治文学新人賞受賞作/

目次

オルタネートのあらすじ

コタロー

あらすじからワクワクしますね。

高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」が必須となった現代。東京のとある高校を舞台に、若者たちの運命が、鮮やかに加速していく。全国配信の料理コンテストで巻き起こった“悲劇”の後遺症に思い悩む蓉。母との軋轢により、“絶対真実の愛”を求め続ける「オルタネート」信奉者の凪津。高校を中退し、“亡霊の街”から逃れるように、音楽家の集うシェアハウスへと潜り込んだ尚志。恋とは、友情とは、家族とは。そして、人と“繋がる”とは何か。デジタルな世界と未分化な感情が織りなす物語の果てに、三人を待ち受ける未来とは一体―。“あの頃”の煌めき、そして新たな旅立ちを端正かつエモーショナルな筆致で紡ぐ、新時代の青春小説。

タイトルにもあるように【オルタネート】というマッチングアプリが織りなす三人の高校生たちの青春群青劇になります。

全384ページに及ぶ作品となっており、読書スピードが遅い私は、ちびちびと7時間くらいかかって読み終えました。

登場人物

個性豊かで、さまざまな悩みや問題を抱えている三人の高校生と、それを取り囲む登場人物!正直、覚えるのが大変でした…

物語後半になってくると、頭にスッと入ってきたので前半は少し我慢が必要かもしれません。私は、他サイト様の人物相関図を見ながら読み進めました。

オルタネート 物語の主人公
  • 新見 蓉(にいみ いるる)
  • 伴 凪津(ばん なづ)
  • 楤岡 尚志(たらおか なおし)

物語の登場人物がたくさんいますが、主に3人の高校生が軸となり話が進んでいきます。

コタロー妻

この三人をよく覚えてから読み進めると分かりやすい!

新見 蓉(にいみ いるる)

円明学園高校の三年生で調理部の部長。両親は和食屋の新居見(にいみ)を夫婦で営んでいます。

蓉は、二年生のときに選抜された高校の代表者が二人一組のペアで料理を競うコンテスト『ワンポーション』に先輩と出場をし決勝まで進むことができたが…悲劇が彼女を襲います。

悲劇を払拭するために、三年生となった今回は新しいペアでワンポーションに臨むことになります。

小さい頃からの両親との関係や料理に対する情熱、人間関係などなど…蓉の姿に人間の成長やどこか壊れそうな脆さ感じることができます。蓉は、ある理由からオルタネートを利用しようと思っていません。

伴 凪津(ばん なづ)

円明学園高校へ新入学した一年生。以前からオルタネートに憧れを抱いており、入学と同時にオルタネートに登録をします。

絶対的なオルタネート信奉者であり、データに裏付けされた情報以外は信用しない現実主義。

凪津がオルタネートにこだわるのは彼女が置かれている家庭環境に端を発しています。

物語の中では一見、主体性のない人物で面白みがないと思われるが、物語の後半ではそんなオルタネート信奉者である彼女が取った行動には共感や心が動かされるような感覚を覚えました。

私自身と重ねると一番近い性格なのかもしれない。個人的に感情移入がしやすい人物です。

楤岡 尚志(たらおか なおし)

大阪に住む高校生(17歳:二年生)でしたが、中退してしまう。もともとは、オルタネートを利用していましたが、中退してしまったことで権利を剥奪されてしまいます。

尚志は、小さい頃から音楽(ドラム)活動を友人としていましたが、その友人は東京へ転校してしまいました。

時は流れ、友人とまた音楽をやりたいという強い思いがあり高校在学中にオルタネートを利用し友人を探しますが、一向に見つけることはできず、気がつけば自分が中退しオルタネートを使うことができなくなってしまいました。

その後、尚志の弟が高校生になりオルタネートのアカウントを作ってもらい、ついに友人の消息をつかむことができました。

しかし、数年ぶりに再開した友人はすでに音楽はやっておらず違う夢を持っていました。また一緒に音楽をやりたい!という希望は叶わず…でしたが、腐ることなく東京へ越し仕事を始めます。

東京では、音楽の道を志す人が集まるシェアハウスでの生活を始めますが、さまざまな悩みや葛藤を抱え尚志が成長していくところが見所です。

コタロー妻

3人のオルタネートに対する思いが全然違うところが面白いね。

\ 【第8回】高校生直木賞受賞作 /

【オルタネート】とは?

高校生限定のSNSアプリ。個人の認証が必要で、利用条件は高校の入学式から卒業式までと定められている。お互いが〈フロウ〉を送り合うことで〈コネクト〉となり、メンバー同士の直接のやり取りが可能となる。また、ユーザーが指定した条件に合わせて相性のいい人間をレコメンドする機能、ブログを投稿できるSNS機能を持ち合わせ、高校生必須の人気アプリとして確固たる地位を築いている。

alternate

(1)交互に起こる、互い違いになる、交互に繰り返す

(2)《電気》〈電流が〉交流する

(3)代わりのもの、交代要員、代理人、補欠

https://www.shinchosha.co.jp/alternate/ 新潮社 オルタネートより引用
コタロー

本当にあったらすごいアプリですよね。

内容的には、mixiとかフェイスブックのような機能が混ざったような感じですかね。

架空のSNSサービスですが、とてもよく作り込まれてるなと感じました。ちなみに、高校を中退してしまった場合なども登録する権利は無くなってしまいます。

オルタネートにはマッチング機能があり、AIが目的に合わせて人物を選別してくれます。

選べる項目は、同じ学校、同性、友人目的、恋人探し、話がしたいなど条件に見合うユーザーが表示されるようになっており、写真やプロフィールを見た上で気になる相手をフロウ(現代ではフォロー?みたいな感じ)することができます。

また、オルタネートは個人の情報を積み上げていくことでよりマッチ度を高められるよう成長をしていくことができます。

このオルタネートが作用し、主人公たちの成長や高校生ならではの問題をよく捉えており、物語のエッセンスとなっています。

後半では、三人の物語が交わり(オルタネート)絡み合っていく展開となります。

コタロー妻

高校生限定というと、狭い世界かもしれないですが、高校生特有の感情の揺らぎであったり心の葛藤を超えて、主人公の三人がそれぞれ成長をしていくところが見どころ!高校生限定というところがまた興味深くて良いですよね。

物語の舞台はどこ?

基本的に学校(円明学園高校)が舞台です。

三人の主人公がオルタネートを通じて交わり絡み合い、ラストは文化祭・ワンポーションで一つの物語として完結する。

物語の中では、恋愛、友人、親との関係やLGBTなどの話題をリアルに書き上げ読み手を飽きさせない構成となっており、しっかりと作り込まれています。

現代社会でもSNSは切っても切り離せない関係であり、それをどのように利用していくのか?というのはこの作品の中だけではなく実生活でも大きな関心があります。

そういった問題を再確認できることや、自分が高校生の時に感じていたことを思い出しながら読むことができました。

コタロー

青春時代を思い出したい方にはオススメですよ!

\ 直木賞・本屋大賞ノミネート作! /

まとめ・感想

オルタネートを読んだ感想
  • 読み手の年代によって感じるものが変わってくるかな…と感じました。
  • 私は30代ですが、高校生時代の青春を思い出すような気持ちになりました。幅広い年代の方が楽しめる作品であると思います。
  • テンポよく疾走感ある展開と各主人公が抱える問題は、自分が高校生であったときと今の年齢で感じることを比較しながら読み進めていく楽しさがありました。
  • どこか懐かしくて、少し甘酸っぱいそんな物語です。友人・親・恋人との関係などがリアルに描かれています。個人的にジブリ映画「耳をすませば」を思い出しました。
  • 後半は結末が気になりページをめくる手が止まらないほどの疾走感がありますが、前半は登場人物が多いので、人物名と誰と相関関係があるのかを覚えるのが大変でした…

個人的に読んで良かったと思います。映画化されたら嬉しいですね。

流れるような展開で、とても読み応えのある作品でした!NEWSの加藤シゲアキさんファンの方以外も一度、手に取ってみることをオススメします。

SWELL

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オルタネート 加藤シゲアキ

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