こんにちは!コタローです。
(@kotaro_kaigo_v)
介護保険を利用したサービスを受けている方は、担当のケアマネジャーが就いているのではないでしょうか?
サービスを受ける上で欠かせない存在であるケアマネジャーは頼れる存在であるべきはずですが、苦情の相談を受けることも多々あります。
今回は、私が実際の現場で受けた苦情相談の事例をもとに紹介していきます。
現職ケアマネが受けた苦情相談の事例
実際に私が受けた苦情相談の事例を紹介していきます。
事例1:連絡が遅い・マメじゃない
- 連絡をしても折り返しの連絡が1週間たってもない
- お願いしていたサービスの調整をしてもらえない
介護をしている家族として不安になってしまうのでケアマネを交代してもらいたい。
相手の立場に立って対応ができるケアマネが担当になってもらいたいと相談され、担当交代につながるケースもあります。
事業所としては改善をしていく旨をお伝えし、真摯に対応を行う約束をして担当を継続できる可能性もあるので当事者間で話し合う機会を設けてみることも必要です。
事例2:適当な返事をされて信じられなくなった
受けられるはずのサービスをケアマネの知識不足から調べもせずに受けられないと返答してしまい、利用者様本人や家族から行政に確認したところ実は受けられたことが発覚した。
このようなことから信頼関係が壊れてしまい、ケアマネ交代につながることもあります。
ケアマネ自身も分からないことがたくさんありますので、まずは調べてから返答する旨をお伝えしておくと苦情になる確率も下がります。
知らないことは恥ではなく、調べて行動しないことの方が問題です。
事例3:言葉遣いが悪い・子供扱いされた
- 友人のような感覚で話される
- 子供をあやすかの様に扱われた
- 敬語で話してほしい
馬鹿にされている気分になった。
信頼関係が構築されてきている状態であっても、慣れから敬語を忘れ友人と話すかのように接してしまうことを指摘されるケースも見られます。
相手は人生の先輩でもあるので、敬う気持ちや親しき仲にも礼儀を弁えて接することが必要です。
また、認知症を抱えている方への対応でも子供と接するかのような話し方をしてしまい苦情になることもあります。
よく現場では、○○さんには友人のような感覚で接した方が好感を持ってもらえる等の発言が見られますが、人間誰しも尊厳が保たれた状態で対応をする方が生活の質が高い状態になります。
誰にでも同じ対応が取れる姿勢が大切です。
事例4:毎月の訪問に来てくれない
ケアマネは1月に1回程度は利用者様宅に訪問し、モニタリングを行うことが義務付けられていますが、うちには訪問してくれないといった苦情相談をされることがあります。
最近ではコロナ禍での訪問を避けるため電話連絡などで済まされる方もいますが、連絡すらもない状態だということも見られます。
基本的な問題であり運営基準違反でもありますので、月1回の訪問をしていない場合は事業所の管理者への相談をしてみましょう。
事例5:受けたくないサービスを無理やり入れられた
- デイサービスに無理やり通わされている
- 不必要な福祉用具をレンタルさせられた
- ヘルパーを毎日入れられている
アセスメントを行って必要性があると考えサービス提供となった場合でも利用者様・家族様からは無理やり受けさせられたと思われることもあります。
ケアマネの事前の説明不足も考えられますが、はじめは相手方も納得したうえで援助を開始しても起こり得る苦情相談です。
事例6:説明があいまいで理解ができない
介護サービスは複雑な介護保険制度を利用して援助を受けることが多いです。
そのため、難しい制度を咀しゃくして解説し分かりやすい説明を心がける必要があります。
専門用語ばかりを多用し、利用者様が理解しない状態で援助が進んでしまうと「こんなハズではなかったと」苦情につながるケースもあります。
また、介護保険制度も改正を重ね変わっていきますので、最新の情報を持っていることも重要です。
事例7:対応が高圧的で話を聞いてくれない
- 何を言っても否定されてしまう
- 自分の意見ばかり押し付けられる
- いつもイライラしてるように見える
常に高圧的な態度で利用者様、家族様に接しており困りごとの相談ができない状態が続いている場合も苦情相談につながります。
ケアマネも忙しい場合がありますが、困りごとを解決するのが本来の仕事でもあるにもかかわらず、それが実行できていないことは問題です。
あのケアマネさん怖いから話ができない…
番外編:びっくりした苦情相談
- 妻(夫)とケアマネができている
- 介護職とケアマネは何でも屋
- 紹介手数料もらってるでしょ?
- 迷惑料を払え!訴えるぞ
- 物を渡さないと帰らない
- 枕を盗まれた
挙げるとキリがないですが、このような苦情相談を受けたこともあります。
たまに受けるのですが、妻(夫)とケアマネができているとの苦情を受けることもあります。
家族介護者である方と密接に相談をして援助を行っている姿が側からみたら親密な関係に見えるのかもしれませんね。
私自身にもこのような苦情が入ったこともあり、それ以降はご本人も交えて相談援助を行うよう気をつけるようにしています。
また、福祉用具や訪問介護事業所の紹介をすると手数料が出るんでしょ?とのお話をいただくことがありますが、そんなことは一切ありません。
そんな話があったら介護職の給与問題なんて出ませんし…
他の記事でも紹介していますが、利用者様から頂き物をする機会が多いのですが、基本的に断るようにしています。
しかし、利用者様側からの心理では、何かあげないと帰ってくれないと思われている方もいるようです。このあたりの対処法は難しいですね。
苦情を受けたケアマネの思うこと・対応方法
私も交代を言い渡されたことがあります。
ご本人との相性が合わなかったり、対応方法が行き届いていないと判断され交代となることもあります。
担当ケアマネとして誠実に対応していたと思っていても利用者様、家族様はケアマネの対応に不満があったと思われるのはやはりショックですよね。
自身の対応に不備があったと自覚があれば仕方のないことですが、身に覚えのない発言がされた・相手方からの一方的な思い違いで交代になってしまうこともあります。
自身の対応に不備があればもちろん改善をすることを心がけ、今後の業務に役立てていこうと前向きに捉えるようにしましょう。
苦情相談が来た場合は、管理者や事業所内職員で改善方法を話し合いをすることも必要です。
しかし、一方的に利用者様や家族様の発言を鵜呑みにされケアマネだけが悪いとも限らないケースも考えられます。
中にはモンスタークレーマーのようなとんでもない理由でケアマネ交代を余儀なくされることもあります。そのような場合は毅然とした態度で利用者様への対応をし、ケアマネを守ることが重要だと考えます。
担当ケアマネの交代はできる?
ケアマネの交代はできます。
本人との相性の良し悪しや対応に不満がある場合には担当ケアマネを交代することができます。
担当ケアマネの交代を言い出しづらく遠慮をされる方もいらっしゃいますが、お互いのために交代を検討することも必要です。
ケアマネを交代の流れを解説
直接、担当ケアマネに話をすることもできますが、言いづらい場合は事業所の管理者に連絡を入れて交代の申し入れを行います。
同じ事業所内で他のケアマネに交代をしてもらうこともできますが、事業所自体を変えることも可能です。
仮に事業所の管理者が交代を渋るようでしたら他の場所でもケアマネ交代の相談ができます。
- 地域包括支援センター
- 区市町村の介護保険課
- 国保連合会
このような場所でも相談を行えます。
事業所ごとケアマネを変える場合、ケアマネが在籍している事業所を探す際は最寄りの地域包括支援センターに相談を行うと近隣の事業所情報を聞くことができます。
信頼できるケアマネの探し方
信頼できるケアマネの特徴を解説します。
- 一方的に話を進めない
- 知ったかぶりをしない
- 連絡がマメで折り返しが早い
- 説明の仕方がわかりやすい
- できない事をしっかり伝えてくれる
このような特徴があります。
長い介護生活のなかで相棒のような存在であるケアマネジャーを探す目安にしてみてください。
まとめ
今回は、現職ケアマネが実際に受けた苦情相談・ケアマネ交代の事例を交えて解説をさせていただきました。
ケアマネは長い介護生活の中で頼れる存在であるため、自身にあった方を選ぶことが重要です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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