こんにちは!コタローです。
(@kotaro_kaigo_v)
サービス提供責任者の業務で訪問介護計画書の作成は、重要な項目です。
計画書って、重要ですか?
忙しいからさらっと書いてます。
重要なんです!
なぜなら、ご利用者様への援助内容や目標を明確化することやヘルパーさんやケアマネージャーとの連携の役割があるからです。
何となく作成してるけど…
もう少し詳しくなりたいな。
サービス提供責任者になっばかりの方
サービス提供責任者を目指している方
訪問介護計画書の知識を再確認したい方
訪問介護計画書とは?
訪問介護計画書とは、ケアマネージャーが作成したケアプランの内容に沿って、訪問介護としてどのような目標を立て、その立てた目標が達成できるように具体的なサービス内容等を書き記したものです。
現場にとっては、ご利用者様への援助を行うための指針となる大切なものです。計画書があることで、意識の統一を図ることができます。
訪問介護計画書には、決まった書式はありません。
作成する際には記載すべき項目が定められておりますので、その項目を網羅することで訪問介護計画書を作成することができます。
以下、訪問介護計画書に記載する項目になります。少し長くなりますので、詳細はプルダウンを押して確認してください。
厚生労働省令では、訪問介護計画書は以下のように定められております。
第二十四条 サービス提供責任者(第五条第二項に規定するサービス提供責任者をいう。以下この条及び第二十八条において同じ。)は、利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえて、指定訪問介護の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した訪問介護計画を作成しなければならない。
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82999404&dataType=0&pageNo=1 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準より引用
訪問介護計画書はなぜ必要なのか?
援助方法の説明や内容・手順などを明確にし、ご本人・ご家族へ説明を行うことが必要です。
そのうえで援助内容が確定されサービスが開始となります。
現場で重要になってくるのは、そのサービスがケアプランに沿った内容であるか?
または、ご利用者様にとって効果的であるか?を測るものであり、実際に援助を行うヘルパーはもちろんのこと、ケアマネジャーとの意識の統一にもつながり連携の要となる側面もあります。
訪問介護計画書は援助開始になる前に作成し、ご本人・ご家族の同意を得ていなければならなりません。
作成されていない場合や同意・署名がなされていない場合は、実地指導などで報酬や初回加算などの返還対象になりますので、必ず作成した上で援助を実施します。
訪問介護計画書はご本人・ご家族へ説明を行うこと、同意をいただくことが必須です。
訪問介護計画書の作成方法と手順
訪問介護計画書の作成前には必ずアセスメント(課題分析)を行い、その方の身体状況や生活環境などの把握をしておくことが必要です。
アセスメントがない計画書は、ご利用者様の生活の質を落としかねない上に身体状況などの低下へつながる危険性がありますのでとても重要な項目です。
アセスメントを行うことで、どんなところに課題があり援助が必要なのかを分析します。
分析した結果、援助内容や援助目標が浮かび上がってきます。
援助目標はご本人・ご家族の希望を取り入れること、目標は達成できる見込みがある内容にします。
これは、目標を達成していけば行くほど、ご本人やご家族の自信になることや意欲の向上につながるためです。
まずは、小さな目標をクリアすることで、大きい目標へと近づけるよう配慮が必要になります。
実際にアセスメントを行った内容を計画書に落とし込んでいきます。
コツとして、誰でも分かりやすように専門用語は多用せず表現することやご本人、ご家族が参加していることを意識的にすることが必要です。
その他には、何をどのくらいの期間で行うか?どの程度行うか?などの目標設定の際には数値化(トイレまでの3メートルをヘルパーと歩行移動できるなど)をすることで皆の共通認識を持つことができます。
訪問介護計画書が完成したら、ご本人・ご家族へ説明を行い同意・署名をいただきます。
ご本人が署名することができない状態であればご家族に代筆を行ってもらいます。代筆の場合は、念のため支援経過などにその理由を記載しておきましょう(認知症により署名困難など)。
計画書は、サービス内容や手順などを決めるもので、一種の契約書の側面もあるため必ず同意はもらっておきましょう。
以上が訪問介護計画書作成の一連の流れになります。
しかし、訪問介護計画書は作成したら終わりではなく、何度も修正や追記をしていくものでもあります。
それは、実際に作成した訪問介護計画書が完璧なものであるとは限らないためです。
援助の中でご利用者様の隠れたニーズの発見などをするたびに計画書は更新されていくべきものです。
また、訪問介護計画書は定期的に評価(モニタリング)を行います。援助が実際に開始され、適切に機能をしているか?ご利用者様の実情に合っているか?を測るためのものでもあります。
その際には、ケアマネジャーと連携を図り援助内容の見直しをしていく必要があります。
おわりに
訪問介護計画書の作成にあたり簡略にまとめました!
- 訪問介護計画の目標や内容等については、ご利用者様・ご家族に分かりやすく説明を行うとともに、その実施状況や評価についても説明を行う。
- 訪問介護計画書の作成に当たっては、ご利用者様の状況把握と分析を行い、訪問介護の援助によって解決すべき課題を明確にし、援助の方向性や目標明らかにしていく。
- 担当する訪問介護員等の氏名、訪問介護員等が提供するサービスの具体的内容、所要時間、日程等を明確に記載する。訪問介護計画書の書式については、各事業所毎に定めるもので差し支えない。
- サービス提供責任者は、他の訪問介護員等の行うサービスが訪問介護計画に沿って実施されているかについて把握するとともに、助言、指導等必要な管理を行わなければならない。
訪問介護計画書が持つ重要な役割は、ご利用者様・ご家族様が援助目標を達成するために意欲的に関わってもらうことや現場のヘルパーさんやケアマネージャーとの連携を図ることだと感じています。
たかが計画書と言えばそうですが、私は、訪問介護計画書が持つ力は計りしれないと思っています。
もちろん、公的に必要な書類ではありますので、なかったら大変ですが…
サービス提供責任者が計画書を作成するためにアセスメントを行い、ご利用者様自身でも気付かなかった隠れたニーズ(本来持っている能力)を発見することで、その方が出来なかったことを出来るようにすることが可能かもしれません。
毎日、忙しい介護職の方々もご利用者様が【出来なかったことができるようになる】という目標を達成できたことが、この仕事のやりがいでもあり、楽しみでもあると思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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