こんにちは!コタローです。
(@kotaro_kaigo_v)
「小規模多機能型居宅介護 以下:小規模多機能)」というサービスをご存知でしょうか?
小規模多機能は、カンタンに説明をすると住みなれた自宅で暮らしながら
- 通い:デイサービス
- 泊まり:ショートステイ
- 訪問:ホームヘルプ
以上の3つのサービスを1つの拠点(施設)で受けることができるワンストップサービスになります。
家庭的な環境と地域住民との交流の下で日常生活上の支援や機能訓練を行うことができます。
利用する方の身体状況や生活状況にもよりますが、条件がマッチすると有意義なサービスです。
今回は、小規模多機能について、特徴やサービス内容についてご紹介をさせていただきます。
小規模多機能型居宅介護とは?
ご利用者様の選択に応じて、施設への「通い」を中心に短期間のお泊まりやご自宅への訪問サービスを1か所の施設で受けることができ、介護状態が中重度になっても可能な限り在宅での生活を継続できるように援助を受けられるサービスです。
「通い・泊まり・訪問」の各サービスを別個で受ける場合には、事業所を探して契約を行い援助が開始されるといった流れになり、大変な思いをするだけでなく不安や心配なこともあります。
たくさんの人がいて、援助の内容がバラバラ…
できれば内容を統一してもらいたい…
日により通う場所も違い、たくさんの人が関わってくれているけど母は認知症があり、混乱してしまいそうで心配…
このような問題も小規模多機能であれば、通い・泊まり・訪問も同じ施設の顔馴染みの職員が援助に関わってくれご利用者様やご家族様も安心して援助を受けることができます。
特に認知症を抱えている方は、環境変化や援助者が変わることで、心身状態の低下などを招きかねないので注意が必要です。
小規模多機能は、平成18年(2006年)の介護保険改正に伴い創設されました。
小規模多機能は「地域密着型サービス」という分類になり、利用できる方は施設のある所在地に住まいがある方に限られます。
どのような特徴があるの?
通い、泊まり、訪問のサービスが1カ所で受けられ、顔馴染みの職員がいることで安心した援助を受けれることが大きな特徴です。
しかし、利用するにはいくつかの決まりごとがあります。
- 小規模多機能には、登録人数(利用者数)の上限がある。
- 利用回数の制限はないが、1日の通い・泊まりの人数上限が定められている
- 1ヶ月の利用料が定額になっている(食事と宿泊費用は別)
- 小規模多機能を利用した場合、他事業所の訪問介護・デイサービス・ショートステイは利用できない
- 小規模多機能へサービスを移行する場合は、現在のケアマネジャーが変更になってしまう
このような特徴があります。
小規模多機能の施設には、利用できる人数に上限があり「29名」が登録できることになっています。
また、通いや泊まりには1日の定員が決められており、通いは1日18人以下。泊まりは1日9人以下となっています。
小規模多機能は、その他にも訪問看護を組み合わせた「看護小規模多機能型居宅介護」という形態もあります。医療面での援助が必要な場合にはこちらの看護型を検討してください。
小規模多機能|メリット・デメリットは?
小規模多機能は、とても便利なサービスですが、利用する方によってはメリット・デメリットがはっきり分かれます。
特徴の項目で記載した内容をもとにメリット・デメリットをお伝えします。
メリット
- 1ヶ月の利用金額が定額のため、利用単位数を超過する心配がない
- ご本人の身体状況などを考慮し、柔軟な対応を受けることができる
- 顔馴染みの職員が援助に入るため、アットホームな環境で生活できる
- 24時間365日援助を受けることができ、サービスの回数制限がないため安心
通常のサービスでは、要介護度により付与される単位数は違い、受けられるサービスの回数も制限されます。
しかし、小規模多機能であれば定額制のため回数制限の心配がありません。
そのため、体調変化などがあった際にも柔軟に訪問回数や内容変更はもちろんのこと、通いのサービスも短時間から長時間へと調整し対応をしてくれます。
3つのサービスが同じ施設で受けることができるため職員同士の連携や情報共有などもスムーズで安心したサービスを受けることができます。
デメリット
- 利用回数の制限はないが、泊まり・通いの人数制限があり利用できないこともある
- 1ヶ月の利用料が定額のため、サービス頻度が少ない方には割高感がある
- 今まで担当していたケアマネジャーが小規模多機能のケアマネジャーへ変更となる
- 小規模多機能を利用すると、他事業所の通い・泊まり・訪問のサービスは利用できない
サービスの回数制限はないものの、1日の利用人数に制限があるため希望通りにサービスを受けられない場合も考えられます。
そのような場合は、その方の身体状況などによって考慮される場合や均等に援助が行き渡るように提供されることとなります。
また、現在は小規模多機能のサービスを利用されていない方は今後、小規模多機能を利用することになるとケアマネジャーが変更になります。
また、現在、利用しているサービス事業所も利用することができなくなり、サービス内容も含めケアプランの作成も併せて小規模多機能のケアマネジャーが行うことになります。
利用される方によってメリット・デメリットがはっきりと分かれますね。
小規模多機能|費用はどのくらいかかる?
「小規模多機能」と「看護小規模多機能」で利用料金が変わってきます。
下表では、利用者様の負担割合が1割での計算となっています。ご利用者様の所得収入により1割〜3割の自己負担率が設定をされていますので、ご自身の負担割合をご確認ください。
※介護保険が適用されるサービスは単位数で料金が決められています。地域により、単価が決められており金額が違ってきますが、この表では地域単価を10円で計算をしております。
この他に、日常生活費(食費・宿泊費・おむつ代など)などは、別途負担する必要があります。
食費は、お泊まりをした際には朝・昼・夕食がかかります。通いのみであれば昼食代のみとなります。概ねですが、1日3食の喫食があった場合には約1,500円ほどがかかります。
また、宿泊費もその施設により金額は変動しますが、1日あたり1,500円〜3,000円程がかかってきます。
おわりに
小規模多機能は、利用される方の身体状況や生活環境によりメリット・デメリットがあります。
しかし、この小規模多機能をうまく活用することで、在宅介護が限界にきている場合でも特養などの施設の検討だけではなく、自宅での生活を継続することができるようになるという選択肢の幅が大きく広がります。
小規模多機能を利用してみたい、見学してみたい方は担当のケアマネージャーや地域包括支援センターへ一度、相談をしてみることをお勧めいたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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