こんにちは!コタローです。
(@kotaro_kaigo_v)
訪問介護のサービスを開始するにあたって事前に「契約」を行います。
どのサービスを利用するにもまずは、契約を行い利用者様と事業者間での取り決めを確認しておく必要があります。
この契約で取り交わした内容が疎かになっていると、後々大変な問題に発展してしまうこともあります。
皆さん、契約書の説明ってあまり聞いてないですよね。
だからサラッとして終わりにしちゃうこともあります。
契約はしっかりと説明しておくことに越したことはないです。
なぜなら、「トラブルを未然に防ぐことができる」重要な業務だからです。
訪問介護サービスが実際に開始され、トラブルが発生すると利用者様やご家族様から、「そんなことは聞いていなかった」、「いまさら言われても困る!」などと言われてしまうこともあります。
トラブルの種類にもよりますが、大きな問題に発展してしまい対処困難な事態にもなりかねません。
ご利用者様の権利はもちろんのこと、ご自身の身を守るためでもありますので、契約での説明はしっかりと行いましょう。
今回は、訪問介護の契約についてのポイントを解説させていただきます。
✅契約業務にまだ慣れていない方
✅サービスのトラブルに困っている方
✅契約の方法を再確認したい方
訪問介護の契約ってどんなことをするの?
訪問介護の契約は、「サービスに関しての複雑な内容を利用者様とサービス提供側でお互いに確認する」ために行う作業です。
介護系のサービスは、介護保険を適用しての援助となりますので、介護保険の理念を説明していくと後々の援助も納得したうえで始めることができます。
介護保険の理念とは、簡単に言うと「ご本人の有する能力を維持し、自立した日常生活を送ってもらう」ということで、なんでも援助するわけではなく、できるところはご自身で行ってもらい困っている部分に援助を行い自立した生活を送ってもらうということです。
しかし、残念なことに「ヘルパーは、なんでもやってもらえる家政婦さん」という間違った認識を持たれている方が一定数います。
そのため、契約を行う際は訪問介護を利用するためのルール説明を事前に行います。
訪問介護の契約の流れ
まずは重要事項説明書の内容からお話をし、同意をいただいた上で契約を行うことになります。
なぜ、重要事項説明書から行うのか?というところですが、利用者保護の観点から「訪問介護のサービス内容を理解していただいていないうちに契約をしてしまうことで、ご利用者様に思わぬ損害を与えてしまうことやトラブルを防ぐため」です。
そのため、重要事項説明書でサービスの概要を説明し納得していただいた上で契約書に署名捺印をいただきます。
前々から思っていたのですが、重要事項説明書と契約書の違いって何ですか?
契約書は「最終的な同意」を示し、重要事項説明書は「契約前の判断資料」と考えます。そのため、まずは判断資料の重要事項を説明します。
- 事業所情報
- 事業の目的
- 人員体制
- サービス内容
- 苦情窓口
- 利用料金
- 記録作成
- キャンセル料
- 緊急時の対応
- 契約の解約・終了
- 個人情報の取り扱い
- 賠償責任
などになります。
トラブルになり得る項目を重点的に説明する
双方、納得した上で訪問介護のサービスを利用していただくためにもトラブルになり得る項目を事前に説明します。
- 買物代行の際に趣味趣向品(タバコ、お酒)の購入を頼まれる
- ご本人以外の家事を頼まれる(ご家族分の洗濯物、調理など)
- 日常生活の範囲外の掃除を頼まれる(庭の手入れ、ペットのお世話)
- ケアプランで決まった内容以外の援助を求められる
- ご本人の不在時に掃除などを行うよう頼まれる
- キャンセル料があったことを知らなかったと言われる
- 医薬品の購入を頼まれる
- 事業者から解約を申し入れる理由
以上が現場でよく起こるトラブルです。
これ以外にもたくさんありますが、今回は「よく起こり得る事例」を挙げています。
これらは、契約の際に説明を行っておくことでトラブルを未然に防ぐことができ、結果的にサービス提供者の身を守ることになります。
おわりに
契約時に特に注意していただきたいのが、トラブルの回避です。将来的に起こり得る問題を把握し説明をしておくことをお勧めします。
サービスを行っていくなかで「言った、言わない」の水掛け論が起きることもありますので、契約時にしっかりと説明をしたうえで記録を残すことが重要です。
私の事業所では、訪問介護(ヘルパー)の「できること・できないこと」リストを作成し契約時にご説明をしておくことでトラブルの回避を図っています。
冒頭でも書きましたが、契約はご利用者様・自身の身を守るためでもありますので今一度、契約の方法等を考えていただければと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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