こんにちは!コタローです。
(@kotaro_kaigo_v)
在宅介護をおこなっていくうえで重要なことは、ハード面(自宅内の環境)の環境を整えておくことです。
ここに手すりが一本あれば…
この段差が解消できれば一人でもトイレに行けるのに…
などの問題も住宅改修や福祉用具を活用することで解決をすることができるかもしれません。
在宅介護では、訪問介護などのサービスで利用者様の生活を支えることも大事です。
しかし、それ以上に環境整備(バリアフリー化)を行いご利用者様自身の残存機能を活用することで自立した生活を送っていただくことが重要です。
頻回の訪問サービスの回数も減らすこともできます。
ヘルパーさんが頻回に来てくれて助かるんだけど、なんだか落ち着かないし、できることなら自分の力で生活をしていきたいな。
このように感じているご利用者様もいらっしゃいます。
人的なソフト面のみではなく生活環境などのハード面に注目してお伝えさせていただければと思います。
住宅改修とは?
自宅内の介護環境が整うように必要な部分をリフォームによりバリアフリー化することです。
住宅改修を活用することで利用者様の活動範囲が広がったり、自宅内での転倒事故を予防することもできます。
住宅改修は「介護保険の保険給付の対象」となっておりますが、いくつかの注意点があります。
住宅改修のチェックポイント
住宅改修を行なう際のチェックポイントを解説します。
要支援、要介護の認定を受けている
住宅改修の申請を行うためには、まずは要支援・要介護の認定を受けていることが前提です。
介護の認定を受ける場合は、お住まいの住所の地域包括支援センターなどに相談しましょう。
介護保険被保険者証に記載の住宅地が対象
発行されている介護保険被保険者証に記載されている住所地が住宅改修の対象となります。
ご家族のお住まいなどは住宅改修の対象にはならず、自宅以外では行うことができませんのでご注意ください。
保険給付額の上限は20万円まで受けられる
原則、保険給付での住宅改修は上限が20万円までです。
基本的にかかった費用は1割負担で支払いをしますが、個人の所得・収入額により1割〜3割に負担率が変わります。
20万円の上限額を超えてしまった場合は、超えた分からは全額自己負担になりますので、見積もりの際に担当者の方とよくご相談ください。
上限金額が20万円ではありますが、必要な部分にリフォームを行うため不必要なところまでの施工はできませんので、注意が必要です。
1回の住宅改修で20万円まで使用しなかった場合は他の機会で残りを使用することができます。
上限金額は20万円ですが、状態の変化等で介護度が3段階上がった場合や住所地の変更があった場合は再度、支給を受けることができますのでケアマネジャーと相談してみてください。
住宅の増改築に関しては再支給対象者となりえないかもしれないので市区町村の窓口へ確認が必要です。
事前申請をし、認可されてからの工事となる
最後に、住宅改修の申請を市区町村に行いますが、申請には準備が必要です。
次の項目で手順の解説をしていきます。
住宅改修の手順を解説!
まずは、住宅改修をしたい旨をケアマネジャーなどに相談します。
まだ介護度の認定を受けていない・担当のケアマネジャーがいない場合は、市区町村や近隣の地域包括支援センターへご相談ください。
ケアマネジャーに相談後、住宅改修を行っている事業者の選定をし見積もりを取ります。事業者により施工にかかる金額も違うため最低でも2社程度は見積もりを取ることが必要です。
見積もりを取り事業者の選定を行ないましたら支給申請書(理由書)の作成を行います。
この申請書は、ケアマネジャー・地域包括支援センターの職員、福祉住環境コーディネーター、理学、作業療法士が作成することが義務付けられております。
支給申請に必要なものは施工費用見積もり書、内訳書、図面、改修前の写真(日付入り)、住宅改修が必要な理由書を合わせて市区町村へ申請を行います。
※自宅が持ち家の場合でない場合は承諾書なども必要になります。
支給申請が認可され、実際に施工が開始されます。実際にこのSTEP3の住宅改修までかかる期間は約3週間〜4週間ほどの時間がかかります。また、現在はコロナウィルスの影響もあり遅延する恐れもあると考えられます。
住宅改修後に改修後の写真、回収に要した費用の領収書を市町村へ提出します。
住宅改修の支給対象部分を知ろう
住宅改修は「自宅内のどこでも改修対象というわけではありません」。
手すりの設置
廊下・トイレ・浴室・玄関・玄関から通路などに移動もしくは移乗動作に資することを目的とします。
手すりの形状は二段式、縦付け・横付けのものとし、使用時に袖に引っかからないよう形状に配慮が施されている物となります。
段差の解消
居室・廊下・トイレ・浴室・玄関から通路、道路までの間の段差または傾斜を解消するものです。敷居を低くする・床の底上げ・スロープを設置するものになります。
滑り防止・移動の円滑化のための床材の変更
居室の畳から板製床材、ビニール系床材等への変更、浴室は床材の滑りにくいものへの変更、通路面においては滑りにくい舗装材への変更が主に行われます。
引き戸等への変更
開き戸を引き戸、折戸、アコーディオンカーテン等に取り替える扉全体の取替えのほか、扉の撤去、ドアノブの変更、戸車の設置等も含みます。
洋式便器への取り替え
和式便器を洋式便器に取り替える工事等です(便器の位置・向きの変更を含む)。
まとめ
住宅改修をうまく活用することで、利用者様自身が持っている能力で自宅内を安全に移動できたり、お一人でトイレへ行くことへの支えとすることができます。
しかし、重要なのはしっかりとしたアセスメントです。
- どの場所で転倒の危険性があるか?
- 利用者様は現在どの程度の身体能力がある?
などの細かなアセスメントを行わない上での住宅改修は転倒事故などに発展してしまいます。
住宅改修で自立した生活を送れるよう支援できるよう医師やご利用者様・リハビリの担当者様などと相談していくことでより安全な住宅改修が行うことができます。
最後までお読みいただきありがとございました。
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